【本】#04 『14歳』
『14歳』
(著者:佐々木美夏)
エムオン・エンタテイメント
2013年発行の著書で、7年も昔の話になるから、それぞれが語る景色が今とは違うと思うけれど、12人のミュージシャンが自分の人生を振り返りながら語る"14歳"の話。
彼等の"14歳"は勿論昭和で、兎に角殆どの人に当てはまったのが暴力といじめ。今の時代じゃ考えられない話ばっかりで、中学生時代に働くとか原付とかタバコとか酒とか、先生が殴る、親が殴る、暴力団、他校と喧嘩、そんなのが当たり前の世界。時代の変化って凄いなあ。
じゃあ、いじめや暴力が無くなった現代の14歳は、悩みもなくなったのか?というと違くて、今は、今の時代にしかない、令和の14歳にしかない悩みがあるよね。
皆が皆、悩んで葛藤を抱えて乗り越えたり未だにコンプレックスを抱えながらも生き続けている。決して「頑張れ」とか「こうしろ!」とか無理強いをするのではなくて、「自分もこんなんだった」もしくは「今でもこんなんだよ」っていう等身大の姿を見せてくれるから、不思議と元気が出るし、明日も生きようと思える。
これは何年経ってから読んでも素敵なエッセイ集。
どうしようもない悩みを抱えてたり、毎日が真っ暗だったり、自分が嫌いだったりする人は、読んでみると良いかも。
ある意味力が抜ける1冊。