宙組日記

Tumblrから移動しました。読んだ本や、観た映画を記録していきます。

【本】#01 『SCHOOL OF LOCK!! DAYS4』

SCHOOL OF LOCK!! DAYS4』

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TOKYO FMをキーステーションにJFN38局で放送されている"ラジオの中の学校"『SCHOOL OF LOCK!!』。ラジオ番組が出している本。

 

面白いでしょう?

 

SCHOOL OF LOCK!!』(以外SOL!)のコンセプトは"未来の鍵を握るラジオの中の学校"ということで、10代にスポットを当てた内容になっているけれど。これから10代を迎える人、かつて10代だった人にも心に響く本になっている。何歳になっても悩むけれど、10代の悩みってやっぱり特徴的だなあというか、選択肢が増えてプロアマがボーダレスな時代になったからこそ、自由度が高まって自己表現力が求められる今だからこそ、色んな角度からの悩みがある。

 

SOL!を聴いていても、勿論この本を読んでも思うのが、本っっっっっ当に同じ人間はいないんだなァということ。

皆それぞれ違う悩みがあって、違う人生があって、違う個性がある。

正解なんてない。

 

学校に行くことが正解じゃないし学校に行けないことが間違ってるんじゃない。

 

悩んでいる本人は、本当に苦しいのかもしれないけど、そういう葛藤の中から生まれてきた言葉達は不思議とパワーがあるし、輝いている。

少なくとも私にはそう感じる。

だから本当に、沢山の良い言葉が詰まってます、この本。

 

そして、かつて10代だった沢山のアーティスト講師の言葉、モデルや俳優、ラジオパーソナリティの励ましの言葉も、10代の悩みと同様に沢山の角度があって、本当に素敵。

 

中には、ピンとこない話もあるかもしれないし中には、自分の悩みを解決してくれる話があるかもしれない。

それもまた、皆違う人間だから、同じアドバイスなんてない。ひとつページをめくれば、ひとつ前のページの人と違うことを言ってる。

 

だから、この本は、きっと色んな人の手元に届くべき本だ。

 

 

こんな言葉がある。

 

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いや、超わかる。

 

共感し過ぎて、思わず写真を撮ってしまった。私は、言葉が好きで。ライブのMCがめちゃくちゃ好き。聴いた言葉を思い返して自分にダウンロードするのがめちゃくちゃ好き。この本にも沢山の良い言葉がありました。あくまでも私が個人的に好きだと思った言葉達。

 

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『(人に嫌われるのが怖いという生徒に対して)嫌われるっていうことをある程度ポジティブに捉えていけないといけない時代の過渡期』

 

---私もこういう時期があったし、振り返るのも早いくらいに刺さる部分があった。

 

 

 

『負の感情をバネにする。忘れるのではなくて、自分がもう思ったか、何が嫌だったかとかを見つめる。』

 

---負の感情をバネにする、まではよく聞く言葉。ただ、何が嫌だったか?というのは避けがち。私はそこまで追跡出来ていなかったから、ちょっとこれからは自分と対峙して見ようと思う。

 

 

 

『10代の女の子って「めちゃ可愛いものが好きな子」と「可愛いと言われたくない子」の2タイプに分かれる』

 

---これは、安心した。完全に後者なもので。

 

 

 

 

『どんな世界も一途の道は険しい』

 

---シンプルな様で深い言葉で、言い回しにもセンスを感じます。

 

 

 

 

『怒りを覚えることによって、真実を見抜く力が備わる』

 

---私は、昔まで"感情的にならない"が長所だと思っていて、自分の好きな部分だった。でもだんだんとそれは変わっていき、今はよく怒るし顔にも態度にも出してしまう。でも、『怒り』を全く知らなかった頃に比べたら、これも1つ、成長したということだな。

 

 

 

 

『途中で挫折しても、まだ始まる前の話。』

 

---挫折して"もう終わったな"と思った経験があったけれど、終わったのではなく、始まっていなかったんだな☺️

 

 

 

 

『自分で好きな物を探る手段を得る口コミを見ずにジャッジするという遊び(中略)ヒストリーで探って、コンテクトを知る遊び好きな理由をなんとなくじゃなくてなぜ好きなのかと深く分析すること好きなミュージャンの新曲が出た時はまず『自分でどう思ったか』を心の中で決めてから、人の意見を見てみる』

 

---これは長い文章から抜粋しまくってる。

とあるアーティストが、友達(パタンナー)と動画配信をしていました。ファッションについての話で、ファッションにどんどん興味を持っていったら、最終的には自分が着ているブランドについて沢山ディグって、背景を知って着ている方が、深みが出るという話。そこから話は変わり、最終的に何でもディグりまくゆと、芋づる式に繋がりや背景が分かってきて、そういう知識を深めて、人間的に深い人になると良いな、という話。私はこの話が本当に好きで、これを聞いた後に文房具屋さんに駆け込み、『Digノート』を作成したくらい。(笑)人がどう言ってたから、ではなく自分の感性を磨いて、自分の手で沢山調べて、表面的ではなく真意やヒストリーを知っていきたい。そんな自分にとってもマッチする言葉でした。

 

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さて、最後に。東日本大震災についてのページがある。10代が語る、あの日の光景や想いは、涙無しでは読めなくて。

今や世の中は新型コロナウイルス一色。

時は止まらずに流れて、その分新しい記憶が上書きされていく。記憶はラインのピン留めの様に、固定ツイートの様に、できないものだ。

古い記憶を常に1番上に固定させられたらいんだけど。そんな記憶のシステムに抗いながら、東北を想い、応援し、話を聞いたり読んだりして、"知る"こと。これは誰にでもできる。東北に出向くことや、寄付金を贈る事だけが支援じゃない。

そうやって現状や当時の話を聞いたりして"知る"こと、そして"想う"こと。

私は耐えずそれをしていきたい。

忘れそうになったら、何度もこの本を手に取って、10代が語ってくれたあの日の光景を読んでいこうと思う。